俺様彼氏と清純彼女~夢のおくりもの~
西日が教室中に乱反射する。

私はゆっくり瞳を閉じた。

そして、覚悟も決めた。

でも、尚哉は私の唇から離れると、こう言った。

「――帰るぞ」

私は尚哉を見上げて慌てて立ち上がって、鞄を掴むと彼の後ろを慌てて追いかけた。

「あの、待って」

「早く来い…」

会話はそれっきりだった。

私達は二人並んで校門まで一緒に歩いた。

これが、私達の初めてのデート。

ほんの数分だけの胸の高鳴り…
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