俺様彼氏と清純彼女~夢のおくりもの~
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夕闇の繁華街は昼間とはまるで違う表情を見せる。
私は、この前の雑居ビルに、人目を気にしながら入り込んだ。
そしてエレベーターの乗って三階を目指す。
『芙蓉』の看板は、この前と同じくその場所に置かれていた。
そして思い切って扉を開くとナナコママの声が店内に響いた。
「ごめんなさい、未だ開店前…あら…」
「…こ、こんにちは」
私は躊躇いがちにナナコママにそう挨拶する。
「この前の、尚哉の彼女ね、どうしたの、こっちへいらっしゃい」