俺様彼氏と清純彼女~夢のおくりもの~
尚哉は私の顔を見て少し考えた。

「じゃあ、肉じゃが…」

私は尚哉の優しさに涙が出そうになった。

尚哉は、私が作れそうなメニューをリクエストしたのだ。

しかし、彼の希望である事には間違いが無い。頑張らねば。

私は台所に行くと、冷蔵庫の中を見て、料理の準備を始めた。

そして、ジャガイモの皮をむいて、皮をゴミ箱に捨てようと、蓋を空けて見て、私はちょっと、むっとした。

昨日、祐二に渡した、コンビニのおにぎりやサンドイッチが無造作に捨てられていたからだ。しかし、これは、祐二の自信の表れでもある。

私は思った、祐二は本気なんだと。

そして冷蔵庫の中を見て更に思った。良く見ると、結構手の込んだ料理がラップして入れられている。これも昨日、祐二が作り置いたものだろうか…

私は、女としての所在を無くして狼狽した。

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