俺様彼氏と清純彼女~夢のおくりもの~
暫くの間祐二は私の後ろで黙って私の様子を見ていたが、どうやら、見るに見かねたらしかった。

「駄目だよ、そんなんじゃ、包丁はこうやって握って、鶏肉は…」

彼は私の背中から手をまわして私の手を取り動かし始める。

思いもよらず、包みこまれる様になった私。尚哉以外の男性のぬくもりに私はちょっとどきっとする。

「いい、わかったかい」

「――え?あ、はい、どうも…」

「苦手な物でも、美味しく料理出来れば、ひょっとしたら好きになってもらえるかも知れないからね」

◆◇◆◇◆◇

悔しいけれど、祐二のやる事は、完璧だった。料理もそうだし、掃除も洗濯も。尚哉の部屋が、異常に綺麗だったのは、祐二のおかげだったらしい。
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