俺様彼氏と清純彼女~夢のおくりもの~
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「そうねぇ、確かに進路は大切よね…」
ナナコママは煙草の煙をくゆらせながら、ちょっと遠い瞳で私に向かってそう言った。
「ママはどうしてこの仕事してるんですか?」
「私?いやね、私は好きでこの商売してるのよ。楽しいわよ、飲み屋って、いろんな人の人生が有ってね」
「人生…ですか…」
「そうよ、桃子ちゃんには未だ空想の世界かも知れないけど、学生時代なんかよりも、そのあとの方が大事なんだから、慎重に決めなさいよ」
「私、実は何にも決まってないんです。将来何になろうかとかそういう事」
「若いって事よ。あなたぐらいの年の頃は、なんでも出来るんだから、いろんな事をして見るのも良いわね」