禁断恋語
「あ、あのっ、私、委員長に言われて案内を…」
「あぁスマンな。よろしゅう頼むわ」
「は、はいっ。あ、自己紹介まだでしたよね。私、小林 梓(コバヤシ アズサ)って言います。よろしくお願いします」
「うん、よろしゅうな」
「じゃあ行きましょうか澤田さん。まずは東校舎から…」
「うん。てかあんさんなんで敬語なん?おんなじクラスメートなんやし普通に話してええねんで?」
「えっ、あ、はいっ、じゃなくて…っっ。うー…ごめんなさい。私昔っからあがり癖で…」
「おもろいなーあんさん。あ、あたしのことは花梨でええよ。名字やったらややこしいやろ?」
「う、うん。よろしく花梨ちゃんっ」
それからあたしは梓の案内で校内をぐるりと回った。
改めて見ると、ホントただっぴろいなー。
こりゃ確実に一人だと迷うわー。
うん。
バカにしとったけど、確かに案内必要や。