僕らの秘密。
「なに唄ってたの?」


「あ、これ。旅立ちの日にだよ。卒業も近いしね」


「そーいえば私達三年だったね。」


「うん、そうだよ。だから受験勉強がんばらなくちゃ!青衣は推薦ではいるっぽいよ?」


「推薦かぁ…、カオルと同じ高校がいい!」


「私も。でも、ワガママは言ってられないよね。」


「うん…、」


カオルは、私と違う高校でもいいのかな…?


「今から、コスモスひくから、青衣唄ってくれる?」

「コスモス?あぁ…、いーよ。」

カオルはニコッと笑ってからピアノを華麗に弾き始めた。



カオルのピアノに合わせて唄う青衣。

この音楽室は、今はもう使われておらず鍵もカオルが先生に頼んだところアッサリオーケーが出たのだ。


『ーー…♪……』


あー、好きだな、この時間。落ち着く。


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