おしえてください、先生。

「雄悟くんは真面目だね~。いつでも南を嫁にもらってね。婿に来てくれても良いよ?」

「桜さん、話聞いてました?」

「私はいつでも真剣よ。雄悟くんが相手なら安心だし」

「それ、どう言う意味ですか……」



俺、プレッシャーかけられてる?

桜さんはふふっと笑うだけだった。








その日は帰ってきた南の体調が優れないこともあり、授業をせずに家へ帰った。

次の日から授業を再開したが、南は体調が戻らないのかあまり集中できていない様子だった。

だけどそんな状態が1週間、2週間と続けば流石におかしいと思い始めてくる。

南に「何かあったか?」ときいても「なにもないよ」と返ってくるだけ。

頭を悩ませているうちに、12月半ばに突入した。








その日は駅前の本屋で参考書を買って、その後に南の家へ行く予定だった。

本屋で用を済ませ、駅の停留所へ向かう。

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