おしえてください、先生。

「雄悟先生……私のこと、どう思ってるんですか?」



南が思ってもなかったことを聞いてきた。



「南、そういうのはなしって……」

「おしえてください……!先生……」



南の必死の形相に、困惑する。

本当に、何があったんだ……?



「南……どうしたんだよ……」



小さく息を吐く。

仕方ない。今は南を落ち着かせた方が良いだろう。

俺は素直に自分の気持ちを言葉にした。



「好きだよ。そんな簡単に気持ち変わんねえよ」

「ほんとに……?」

「ああ」



じゃあ、なんで……、そう言って南は立っている俺を見上げる。



「なんで、女の人といたんですか……?」

「女の人?」



何を言われているのかわからずに、きょとんとしてしまう。

女の人……?

思い当たる節がなさ過ぎる……。
< 137 / 154 >

この作品をシェア

pagetop