おしえてください、先生。
バス停を降りると、そこには雄悟先生が立っていた。
「おかえり、南」
「雄悟先生……なんでここに……」
雄悟先生は学校がお休みで、あの女装好きの友達と出かけるって言ってたのに……。
「迎えに来た。試験お疲れ」
「うん……」
なぜか泣きそうになって、先生の胸に飛び込む。
もう試験は終わったんだから、ちょっとくらいいいよね?
「南?」
「先生ぃ……っ」
「何泣いてんだよ?」
雄悟先生は私の涙を拭いながら、ははっと笑う。
「不安になってんのか? そんなにテスト解けなかったのか?」
「ん……テストは……わかんない、解けるだけ解いたけど……」
「じゃあもうちょっと自信持てよ。な?」
でも、わからないじゃない……。
1月の模試だって、それなりに解けたと思ってたらダメだったし……。