おしえてください、先生。
「ゆ、雄悟先生っ」
雷への恐怖よりも驚きとドキドキが勝ってしまって、声を上げる。
不思議と雄悟先生への恐怖は感じない。
だけど、その瞬間――。
――ピカッ
「きゃっ」
――ゴロゴロゴロ
さっきとは違い、光ってからすぐに雷が鳴った。
私はもうパニックになって、怖くて雄悟先生の首に両手を回してしがみついた。
「お、おい南!」
「……っっっ」
ぎゅっと目を閉じる。
「南、このまま移動するからな」
小さくうなづく。
バシャバシャと音を立てながら、私たちはその場を離れた。
着いたのは、私の住むマンションの部屋の前。
傘をさせなかったから、服も体もびしょ濡れだ……。
寒さもあいまって、体は余計に震える。
「南、鍵は?」
「カバンの中……」
一回おろすぞ?
雄吾先生はそう声をかけて私を一度立たせる。