おしえてください、先生。

仕方なく、ビクビクしながらも急いで自分の部屋に行って暖かいモコモコのパジャマに着替えた。

幸いにも雷は鳴らず脱衣所に戻ると、上半身裸で腰にタオルを巻いた雄悟先生がいた。



「ゆっゆっ……服!服着て……っ」

「や、着る服がねーんだって」



それはそうだ。

制服はもうビチョビチョだし……着られるわけがない。



「ど、どうしよっ」



必死に考える。

私の服のサイズが合うわけないし……お母さんのも、きっと小さい。

うちに男物の服なんて……。



「あっ」



そうだ!



「雄悟先生、こっち」

「ん?」



雄悟先生を連れて、お母さんの部屋へ向かう。

先生を部屋に入れるわけに行かないから、廊下で待ってもらって私だけ部屋に入る。

部屋の中にあるクローゼットを開けて、中をあさる。



「あった!」



しばらくして見つけたのは、男物の大きなスウェットと新品のパンツ。

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