おしえてください、先生。

外を見ると、太陽が沈み暗い中、雨が街灯に照らされている。

雷もいつなるかわかんねえし……こんな中、南を一人この家に残していけねえよな……。



「今日、泊まるわ」



気づいたら、口を開いてそう言っていた。



「え? え?!」



驚いている南をよそに、俺はスマホで桜さんに電話をかける。

桜さんはすぐに出てくれた。



「もしもし、雄悟くん?」

「はい。今大丈夫ですか?」

「うん、大丈夫。私も電話しようと思ってたところだったの。南は? 雷、大丈夫?」



桜さんも、南が心配らしい。

この荒れた天気はニュースにもなっているから、桜さんも心配だったんだろう。



「今はだいぶ落ち着いています。最初は怯えてましたけど……。それでなんですが、今日は俺、泊まって行こうかと思って……」

「えぇ?!」



桜さんが驚いた声を出す。

反応が南と同じだ。やっぱり親子なんだなぁ。

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