おしえてください、先生。
「いや、いい。土曜だし混んでそう。動きたくねえ」
「じゃあ食欲は? 市販の薬ならあるから、何か食べて薬飲もう」
「めんどい……」
雄吾先生は本当にだるそうだ。
「お粥は? 私頑張って作るよ」
「まだ死にたくねえ……」
熱があっても相変わらずな雄悟先生。
私の料理食べたら死ぬってことでしょ……?
ひどいよ。
「私、そんなに料理下手じゃないよ! 食べれるもん」
母子家庭になってから、料理をする機会は増えた。
お粥は作ったことないけど、レシピがあれば大抵作れる。
「じゃ作って。卵のがいい」
「う、うん……」
ベッドに入ったまま、上目遣いの雄悟先生がかわいく見える。
なんか……顔も赤くて、かわいいなあ。
作ってくるからこれでも飲んで寝ててね、とスポーツドリンクを渡してキッチンへ行った。
スマホでレシピを検索して、お粥を作った。