おしえてください、先生。
「お前のせいじゃねえよ。とりあえず俺、もう帰るわ」
「え?!」
こんなにしんどそうなのに、帰るの?!
「いつまでも世話になれねえし……。ま、大丈夫だろ」
「ちょ、雄悟先生?!」
雄悟先生は立ち上がる。
私が止めようとしても、全く聞いていない。
でも、ベッドから出てすぐ、雄悟先生はふらついてしまった。
咄嗟に支える。
何の抵抗もなく自分から男の人に触れられたことに、少し驚いた。
「わり、南……」
「やっぱりダメだよ! こんな状態で帰るなんて、危ないし……! ベッド入って!」
雄悟先生をベッドに戻す。
案外すんなりと戻ってくれた。
「もう、熱もあるんだからね……大人しくしてて? お願いだから。熱が下がったら、帰ろう?」
「ああ……」
ベッドに横たわった雄悟先生は、少し眠そうだ。
「南……ごめん」
「え……?」
何に対しての謝罪か、わからなかった。
いろいろ迷惑かけたのは、こっちなのに……。