性別≠不一致

だからより説得力があったのだろう。俺の頭が奇跡的に上の兄弟より優れていたのも、納得してもらえた理由の一つかも知れない。


無事合格を勝ち取った俺は、母の反対を押し切りズボンを履いて学校へ登校した。


流石にズボンで登校している女子生徒は俺だけで、クラスでもかなり浮いていた。


でも嬉しかった。心の底から嬉しかった。


憧れていた学ランではないけれど、それでも堂々と男の格好で中学に通えたのは、俺が男であると肯定されているような気分だった。


疑似的でも、男になれたことが本当に嬉しかったのだ。


でも、所詮は見た目だけ。


俺の思いとは裏腹に、身体はどんどん女の身体になっていく。


クラスのチビだった男子に背を抜かれたのはまだいい。


胸が少し大きくなったのはショックだったが、俗にいう貧乳だったし、パッと見あるかないかわからないほどだったから我慢できた(女子からは憐みの視線を送られるが)


耐えられなかったのは、生理がきたこと。
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