性別≠不一致
千秋の眉間に皺が寄る。
ムッとした表情を見せるが、特に反論もせずにペンを握ってレポートを再開させた。
なんだよ。ちょっとぐらい挑発に乗ってこいよ。
口論すらしたくないってことかよ。完全無視かよ。
……むかつく。
「で、居心地の悪さを感じたちーちゃんは、空気を読んで店から出たってわけね」
マミさんの声色は冷たい。
でも今回ばかりは俺に非があるので、マミさんの殺意の籠った視線も言葉も甘んじて受け入れる。
「かまってちゃんとかウザイにも程があるわね。26にもなる社会人が取る行動とはとても思えないわ。どっちが年上なのかわかりゃしない」
「ごもっともなご意見です」