性別≠不一致
にしても、兄達のことを信用してない父は社会的にどうなのだろうか?
確かに兄達(長男を除く)は女癖が悪かったけれど。特に三男は二股していた彼女が家まで押し掛けて修羅場になったことがあったけど。
兎にも角にも、そのような契約があるためバイトが出来なかった。
バイトをしなくとも十分暮らしていけるだけの仕送りがあったのもあり、無理にバイトする必要もなかったのだ。
「俺末っ子なんで、甘やかされてるんですよね。半分ニートみたいなもんだし、こんなんじゃ駄目人間まっしぐらっすね」
「大丈夫。ちーちゃんはカッコカワイイイケメン君だから、大抵のことは許されるって! ただイケだよ、ただイケ!」
「……ただイケ?」
「“但しイケメンに限る”の略。イケメンなら大抵のことが許されるという世の理だ」
「と、ブサメンニートの残念竜司が吠えております」
「ニートじゃねえよ! これでも社会人だ!」
「店に行っても雑用ばっかで、バイトしなきゃ生活できないくせに何が社会人よ」