性別≠不一致

もうやだこの変態。さっさと森へお帰り。そして二度と戻ってくんな。


「今回はちょっと本気出して、濡れ場を多めにしてみたわ」


余計なことをしおってからに。


これ以上読み進めては明日からゴウさんの顔をまともに見ることが出来なくなりそうなので、裏面にしてマミさんにそっと返す。


大抵のジャンルはイケる俺だが、これだけはどうしても無理だ。生理的に受け付けない。


まあそれが普通の反応なんだけれど。


「もうこれで最後にしてください。これ読むにも結構体力使うんすよ」


「興奮して体力を使うんですね。わかります」


「よーしマミさん、ちょっと歯を食いしばってもらってもよろしいですかな」


「あぁんっ?」


「嘘ですごめんなさい私が悪うございましただから包丁の切っ先をこちらに向けないでください先端恐怖症なんですアイムソーリーごめんなさい」


この人だけは怒らせてはいけない。絶対に怒らせてはいけない。
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