性別≠不一致
苦笑いを浮かべる竜司くん。
しまったという表情が丸分かりで、ついおかして噴き出してしまった。
俺のことを想って言ったくれたことだから、その事は凄く嬉しい。
でもやっぱり、どこか抜けてるんだよな。そこが竜司くんのチャームポイント(?)なんだけど。
「あれだよ。千秋はまだ若いから、子供体温なんだよ! ほら、子供って代謝がいいから年がら年中ポカポカしてるだろ?」
「それって、俺がまだ乳臭いガキだってこと?」
竜司くん、流石にそのフォローはないわ。
俺一応20だし。ガキじゃないし。
「あぁ……と、とにかくさ! 千秋は俺なんかよりもイケメンで男前だからそれでいいじゃん! 今はマッチョより線が細い男がモテる時代なんだしさ!」
「……まあいいや。買い物付き合ってくれたし許す」
別に怒ってなんてないけどさ。竜司くんが焦る姿はなんか微笑ましいから、ついからかってしまっただけだ。