この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
そう言いながら
俺を見つめる美代の大きな瞳からはどんどんと涙が溢れた。
「この辺で…白いうさぎを見ませんでしたか…?」
嗚咽混じりに俺にそう聞く美代
俺は思わずそんな美代の肩に触れた。
美代の優しさに俺まで目頭が熱くなる。
「今夜中に見付けてあげないと…ほんとに…前にも半日帰ってこなくて何かに襲われてた…ことがあって…」
震える美代。
そんな美代を救いたくて、俺は思わず嘘をついた。
「俺知ってる。そのウサギなら大丈夫」
「え…?」
「ぐ…偶然見たんだ。事故現場を。あのあと知らない誰かに拾われていた」
「誰かに…?」
とっさに考えた、苦し紛れの俺の下手な嘘。
そんな嘘に美代の顔は輝きを取り戻し始めた。
「ほ…本当に?」
「うん。優しそうなお婆さんだった」
「よ…良かったぁ…」
美代は俺の嘘に力が抜けたのか
そのままワンワン泣き出した。
俺はそんな美代を見つめながら初めての美代との会話に胸が熱くなっていた。
いつも一方通行だった俺と美代の会話…
だけど今は通じるんだ。
こんな風に言葉で美代を慰めてやることも出来るんだ
俺を見つめる美代の大きな瞳からはどんどんと涙が溢れた。
「この辺で…白いうさぎを見ませんでしたか…?」
嗚咽混じりに俺にそう聞く美代
俺は思わずそんな美代の肩に触れた。
美代の優しさに俺まで目頭が熱くなる。
「今夜中に見付けてあげないと…ほんとに…前にも半日帰ってこなくて何かに襲われてた…ことがあって…」
震える美代。
そんな美代を救いたくて、俺は思わず嘘をついた。
「俺知ってる。そのウサギなら大丈夫」
「え…?」
「ぐ…偶然見たんだ。事故現場を。あのあと知らない誰かに拾われていた」
「誰かに…?」
とっさに考えた、苦し紛れの俺の下手な嘘。
そんな嘘に美代の顔は輝きを取り戻し始めた。
「ほ…本当に?」
「うん。優しそうなお婆さんだった」
「よ…良かったぁ…」
美代は俺の嘘に力が抜けたのか
そのままワンワン泣き出した。
俺はそんな美代を見つめながら初めての美代との会話に胸が熱くなっていた。
いつも一方通行だった俺と美代の会話…
だけど今は通じるんだ。
こんな風に言葉で美代を慰めてやることも出来るんだ