この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
そんな事を思っていると美代が慌てた声を出した。


「あれ?なんで裸足なんですか!?」


「え?」


「しかも怪我……!」


美代の言葉に足元を見ると、俺の足からは血が流れていた。


緑地公園の中を無我夢中で走った時に怪我でもしたんだろう。


「っ…」


怪我に気付くと急激にズキンズキンと痛み出した足。


「と…とりあえず消毒しましょう!」


美代は急いで玄関の鍵を開けると俺を中に入れてくれた。



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