この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
パタン――…


脱衣場の扉が閉まる。



美代の背中を見届けた俺はTVの前から腰をあげた。


美代が風呂に入る間に布団でもひいといてやるか。


俺は寝室に移動すると


部屋の隅にまとめてあった布団を広げた。


4畳半の畳の部屋は、布団をひくとそれだけで半分埋まってしまう。


美代の布団をひき終えると


俺は畳の余ったスペースに、もらったブランケットをひいて横になった。


リビングとの境目を全開にしておけば、狭いなりに圧迫感はそれほどない。


遠くからは美代のシャワーの音が心地よく聞こえた。


「ふぁ…」


思わず大きなあくびがでる。


美代を待っているつもりだったけど


疲れていた俺はそのまま眠りについてしまった。





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