この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
―――夕方
美代がボランティアから帰ってきた。
今日は大学近くの河原でゴミ拾いの清掃をしてきたらしい。
自分の家の掃除はしないのに、そういうことろは一生懸命やる美代。
少し不思議な気もするが
この暑い中、河原の清掃なんてなかなか進んで出来ることじゃない。
「綺麗になって良かったな」
俺がそういうと、美代は嬉しそうににっこり笑った。
「でね、海の話なんだけど…」
美代は夕飯のオムライスを口に運びながら俺を見る。
「サークルメンバーも行きたいとか言い出してて…マサルさんいいかなぁ?」
スプーンを加えたままなんだか申し訳なさそうに言う美代に
俺は少し考えてから答える。
「別に構わないけど。アイツも来るの?」
「アイツ?」
美代は首をかしげる。
「アイツだよ。あのヒゲの…」
俺を殺しかけたあのヒゲ男。
あの男がいまだに美代の周りにいると思うと俺はそれだけで嫌な気持ちになった。
美代がボランティアから帰ってきた。
今日は大学近くの河原でゴミ拾いの清掃をしてきたらしい。
自分の家の掃除はしないのに、そういうことろは一生懸命やる美代。
少し不思議な気もするが
この暑い中、河原の清掃なんてなかなか進んで出来ることじゃない。
「綺麗になって良かったな」
俺がそういうと、美代は嬉しそうににっこり笑った。
「でね、海の話なんだけど…」
美代は夕飯のオムライスを口に運びながら俺を見る。
「サークルメンバーも行きたいとか言い出してて…マサルさんいいかなぁ?」
スプーンを加えたままなんだか申し訳なさそうに言う美代に
俺は少し考えてから答える。
「別に構わないけど。アイツも来るの?」
「アイツ?」
美代は首をかしげる。
「アイツだよ。あのヒゲの…」
俺を殺しかけたあのヒゲ男。
あの男がいまだに美代の周りにいると思うと俺はそれだけで嫌な気持ちになった。