この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
「え…?なんだそれ?」


俺は首を傾げながらその封筒を受け取った。


「何ってマサルさんの今日のバイト代やんか」


そう言いながらニッコリ笑う山吹。


「ああ…そういや俺、働いたんだっけ」


そんな俺の反応にずっこける山吹。


「何やねん、もっと喜んでや~」


「色々ありすぎて、すっかり忘れていた」


俺は封筒の中身を取り出してみた。


それを見ていた美代が隣で目を丸くする。


「えっ!!?そんなに?!」


「お!美代ちゃんは良い反応やなぁ」


山吹は満足げに笑う。


「今日はマサルさんの活躍で売上が良かったからなぁ♪」


「そ…それにしてもそんなに?!」


俺は手にしたお札の束を見る。


お金の価値はわからないが…


美代の言葉から察するにどうやら結構な額らしい。


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