この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
『~~~ッ!!!!』


ドッドッドッ

俺の心臓はまたバクバクと暴れだし胸がキュンと痛くなった。


『は…離せっ』


「きゃっ!」


俺が激しく暴れると美代はたまらず俺をゲージに入れた。


「ふふ、マサルさんは元気だね」


美代は優しい顔でゲージを覗きこむ。


『く……っ』


その顔を見るとまた胸がキュンと痛くなって…


マジでどうしたんだ俺は。


『もう寝るッ!』


俺は美代から、そして変になった自分から逃げるように


ふわふわの木くずに潜り込んで寝たのだった。




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