この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
「……………」
そんな俺に、美代は提げていたポーチの中から何かを取り出した。
「これ…ね?昔うさぎのマサルさんからもらったんだけど」
「ん?」
美代が取り出したもの。
それはかつて俺があげたハート型のシロツメ草の押し花だった。
その形はハート型とはいえないけれど…
「私の宝物でいつも手帳に挟んでるんだ」
こんなぼろぼろの押し花を大切そうに両手で包むと、美代はうっすらと頬を染めた。
「美代…」
「なんだか…マサルさんとうさぎのマサルさんて本当に行動までそっくり…」
「…………」
「ねぇ、マサルさんのこのハートは…どういう意味?」
「え?」
「マサルさんて…天然だから分かんない。私…また勘違いしてがっかりしたくないよ…」
そう言うと美代は少し俯いた。
不安げに小さく揺れる長い美代のまつげの下で、白い頬が紅く染まっていた。
そんな俺に、美代は提げていたポーチの中から何かを取り出した。
「これ…ね?昔うさぎのマサルさんからもらったんだけど」
「ん?」
美代が取り出したもの。
それはかつて俺があげたハート型のシロツメ草の押し花だった。
その形はハート型とはいえないけれど…
「私の宝物でいつも手帳に挟んでるんだ」
こんなぼろぼろの押し花を大切そうに両手で包むと、美代はうっすらと頬を染めた。
「美代…」
「なんだか…マサルさんとうさぎのマサルさんて本当に行動までそっくり…」
「…………」
「ねぇ、マサルさんのこのハートは…どういう意味?」
「え?」
「マサルさんて…天然だから分かんない。私…また勘違いしてがっかりしたくないよ…」
そう言うと美代は少し俯いた。
不安げに小さく揺れる長い美代のまつげの下で、白い頬が紅く染まっていた。