この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
美代は俺を攻めるように近付いてきた。


「そ…んなの…俺にだってプライベートがあるぞっ」


俺は尻で後退りをする。


「じゃあこれは?マサルさん…なぜか最初から私のこと知りすぎてたよね?」


「う…!それは…信太郎の知り合いだからだって…」


「だけど、それにしても知りすぎてたもん!」


「…………!?」


いつの間にか甘いムードは消え去っていた。


俺は告白したことも忘れ美代の豹変ぶりにパニックになっていた。


「な…なんだよ美代…急に…」


「だって…!マサルさんの発言が常々おかしいんだもん」


「はぁ?俺の発言?!俺はまともだぞ」


「まともじゃないよっ」


「な……!?」


なんでこんなことになったのか


性懲りもなくまた美代にキスをしようとした俺への天罰だろうか。



< 351 / 513 >

この作品をシェア

pagetop