この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
まさか…もう何かコンタクトがあったのか?!


「とにかく…ここじゃ話せないから早く行きましょ!」


「あ、あぁ…!」


夏美の言葉に、俺たちはそのままTV局内へと走ったのだった。









報道フロア横の会議室に尾崎たちが待っていた。


デスクの真ん中には電話となにやら機械が置かれている。


「放送の直後、犯行グループから電話があった」


俺を前に、尾崎が鎮痛な面もちで言った。


「……!!!」


予感はしていたが、俺の心臓は改めてドクンとなった。


「犯行グループが合流場所を指定してきた」


「あ、あぁ…」


そしてスタッフが機械に録音した音声を再生した。


そこには機械音のような不気味な声が抑揚なく流れていた。


指定場所は日本近辺の無人島だった。


移動手段には報道ヘリを、俺と必要最低限の人間のみで来いと、


また警察に少しでも動きがあれば美代の命がないと告げていた。





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