この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
さて……


そんなに大きな島ではなさそうだが、これからどうやって美代を探そう。



そんなことを思っているとヘリの轟音を聞き付けたのか


茂みの中から覆面に武装した男が3人、現れた。


「手をあげろ!」


銃口をこちらに向け歩み寄るそいつらに、俺とヒゲ男は手を挙げた。


近いてくる覆面は俺とヒゲ男を交互に見る。


その目からは、なぜ二人もいるんだ、と疑心が伺えた。


まずい…か?

冷や汗が背中を伝う。



「動くとぶっぱなすぞ」


チャキ…と背中に冷たく固い銃口を当てられ鳥肌が立った。


心臓の鼓動が早くなる……


覆面達は素早く俺たちの身辺を確認すると言った。


「着いてこい」


「……!!」


「さっさと歩け!」


俺とヒゲ男は両手を挙げ背中に銃口を当てられたまま


先頭をいく覆面男について密林の中に入って行った。





< 417 / 513 >

この作品をシェア

pagetop