この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
「………ッ!!?」


空から降ってくる大量のネズミの姿に、武装集団は目を丸くした。


風に乗ったネズミ達は、忠兵衛を筆頭にそのまま武装集団に飛びかかる。




「ゔわあぁぁぁぁ―!!?」


「な、なんだよこれ!!こんなの聞いてねぇ――!!」



叫び、逃げ惑う武装集団。



「うぎゃ――――!!!」


ネズミに襲われ銃を乱射する奴もいた。



しかし、武装集団がいくら反撃しても、空からは雨のように次から次へとネズミが降ってくる。





バンッ バンッ バン!!

『キ―!キ―…!!!』



飛び交う銃声とネズミの声。


砂浜は騒然としていた。



その時


『あ、あんちゃん…!!』


息を切らせた忠兵衛が俺の足元に走り寄ってきた。


「忠兵衛…!!」


俺は走りよる忠兵衛を手のひらに乗せた。


「来てくれたんだな!!」


『当たり前っチュ!どら猫の野郎も来てるっチュよ!』


「え?!ボスも…!?どうやって」


俺が目を丸くさせていると、
ニャ~と野太い声が聞こえてきた。




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