この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐








『ニャ…?』





ボスは恐る恐るゆっくりと目を開いた。


『…!!!』


その瞬間、ボスは思わず息を飲む。


なぜならボスの目の前には、ボスの体を覆うようにして美代の体があったからだ。



『ニャ?!なんで美代ちゃんがここに?!』


ボスは混乱しながらも、目を閉じた美代の顔を必死に舐めた。


「ん…ぅ…っ」


ボスに舐められて、美代の目もうっすらと開く。


『み…美代ちゃんッ!無事かニャ!?』


「あ…れ?私、助かった…??」


美代は体を起こそうとした。


すると、ズルリと美代の体から何かが落ちた。


「え………?」


美代とボスはそれを見た。


美代を庇って銃に撃たれたのはマサルだった。





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