この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
希望の光
―――その時
上空から物凄いスピードで下降してきた何かが、男の手とぶつかった。
バシッ!!
その勢いで、拳銃は男の手から離れドサッと砂浜に落ちる。
「ぐぁッ……!!」
男は弾かれた手首を抑えた。
な…なんだ…ッ!!?
俺は目を見開きながら、下降してきた何かに顔を向けた。
『よ、マサルさん、久しぶりス』
「お前…あん時の海鳥…か?!」
白い海鳥は落ちた拳銃を足で拾いながら羽ばたいた。
『あのポップコーンはなかなか旨かったスよ』
海鳥はそのままバサバサと浅瀬まで飛ぶと、ポチャンと海に拳銃を落とした。
「く…そったれぇぇ!!その鳥もマサルの仕業か!?」
男は怒り叫ぶと海に向かって走り出した。
そして膝まで海に浸かると、落とされた拳銃を拾おうとする。