この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
その時―――…








小さな悲鳴と共に


消えていた寝室の灯りがパッと灯った。







「お!?遂に人間マサルさんがきたかぁ?よし銀さん!!こっそり見に行くで!」


山吹は銀を肩に乗せるとふわりと木の枝から降りた。


『ぬ、盗み見は…よくないっクル~…』


「ぬかせ!盗み見こそ天使の特権やろ」


『ぽよ~…?!』








静かな夜に

そんな天使の声が溶けて消えた。




きらりと遠くの空で流れ星が流れた


奇跡のようなその星空を


たくさんの動物たちが見つめていた






奇跡はこれからも続く


きっと――――――…











この声がきみに届く日
うさぎ男の奇跡【完】
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