この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
『美代ちゃん、今日もありがとニャ~』


「きゃ、かわいい★」


ボスは美代が餌をくれるようになってから、


美代を見付けると取り入るように、美代の足に刷り寄るようになった。


全く、現金な奴だ。



「じゃあマサルさん、今日はこれからサークルに行ってくるからお留守番お願いね」


『わかった。気をつけて帰ってこいよ』


美代は俺の頭を優しく撫でると


にっこり笑い出掛けて行った。











平穏な日常が急変したのは
この日からだった。



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