この声がきみに届く日‐うさぎ男の奇跡‐
『こら…後は俺がやるから帰れよ!!!』


美代の危険を感じた俺は、必死に男の足元に食い付く。


だが男が軽く足を振り払うと、


俺はあっけなく飛ばされて体を床に打ち付けてしまった。


『く……っ』


そんな事に気付かない美代は、そのまま男に布団の上に座らされた。


「美代ちゃん、ね…ねまきに着替えっか?」


「ん~…大丈夫れふ」


「そう?」


男は優しく美代を介抱しながら布団の上に寝かせる。


「でもこのままじゃ苦しそうだから…ちょっと緩めっか…」


男は優しく笑いながら美代の胸元のボタンに手をかけた。


「ひえ?だだ大丈夫れふよ~」


美代は慌てて胸元を押さえながら上半身を起こし座ろうとした。


そんな美代の肩を押し返しながら男は美代の上に馬乗りになった。


「大丈夫だって…ゆっくり休みな?」


そう言いながらまた美代の胸元に手を伸ばす男。


「こんなデカイ胸じゃ…苦しいだろ」


プチプチとボタンを外していく男の手を、美代はもつれる手で阻止しようとする。


「やっ…やめてくらさい!何してんですか」


足をバタバタさせる美代だが、馬乗りにされてうまく抵抗しきれていない。


「や…しぇんぱい…?」


「大丈夫…大丈夫」



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