AKASHI
3月─。

先輩が卒業して間もなく

あたしは寛貴に告った。















ダメだった。



「山下のこと好きじゃないのに付き合っても山下がかわいそうだから‥‥」





有りがちな返事。


それでもあたしは

すごく切なかった。
さみしかった。


寛貴を諦めようとおもった。


すれ違いだらけの恋だった。



もうこれ以上はない。
もうこの先はない。


そう思った。
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