【短編】恋道*恋スル帰り道
「はーい!いま行くー!」
子供みたいに隆太に駆け寄る、あたし。
いつもの靴ひとつぶんの距離を埋めてみる。
それだけで、ちょっと君に近づけたような気がする。
靴ひとつ24センチ分の距離。
君の心の中にも、
少し近づけましたか?
「さー、
飲みますかー!美空さんのおごりで♪」
「‥だーかーらー、
一杯だけだってばー!」
「‥‥‥泣き虫のくせに、生意気ですよ‥」
「‥っえっ!?」
fin *