【短編】恋道*恋スル帰り道
「あ!タバコ返してくださいよ!」
ぶーたれながら、隆太が言った。
「あぁ!ごめん!ごめん!」
没収したままだったのを忘れてた。
「はい、どーぞ」
タバコを右横にいる隆太に差し出すと、
「さんきゅー」
ふわっと、顔が近づいた。
ぱく!
「えっ!?」
口で、タバコを受け取る、隆太。
「ちょ‥なっ‥!どっ?」
言葉にならない、あたし。
ばくばく。
心臓がうるさい。
隆太の唇が、
手に触れたんですけど!?
恥ずかしいー!
「あー‥手、ふさがってたわー。」
そんなあたしと対象的に隆太は冷静。
見ると、右手に携帯、左手にライター。
そうですか‥
どきどきしたのは、わたしだけですか‥