選択
「先生!」
看護師の悲痛な声

「せん・・ごふっ」

突然医者の体の上に看護師が倒れ込んだ

「!」

「がっ・・ごっ・・」

声にならない声を出しながら看護師は私に必死に手を伸ばしてきた

私は巧の手を引き診察室を飛び出した

「助けて!先生達が!」

通りかかった看護師に縋り付く

看護師が診察室に飛び込む
私は診察室のドアの前で巧を抱きしめ座り込んでしまった

看護師と医者の苦しむ顔が頭から離れない

巧を抱きしめたまま私はそこから動けない

診察室から悲鳴があがる

巧は何も言わずに私にしっかりとしがみついている


何故?

何故こんな・・

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