選択
私は閉じ込められている


その事実に私は笑ってしまった

「ははっ」


なんで?

なんで?

私が何したの?


巧を連れさって私閉じ込めて

誰がなんのためにこんなことしてんの?

「なんでよ!」

叫びながらドアを力任せに何度も殴る

「なんなの?!」

「巧に会わせてよ!出して!」

叫び声が段々泣き声に変わる

「お願いだから・・」

ドアに縋り付くようにその場に座り込む

「巧・・・」

あの子は今どうしているだろうか

お腹空いてないかな
寒くないかな
私がいなくて寂しくて泣いてないだろうか
あの子は少し甘えん坊だから・・

考えながら涙がこぼれる

あの子が生まれた時
小さい手が私を握りしめた時 思ったのに
この子は私が守るって決めたのに ・・・

「ごめんね・・・巧・・・ごめんね・・・」

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