選択
調べるって何を?

女の噂と思い込みって凄いなぁ と感心しながら
私は受付を後にした

でも防護服ってほんとかな?
そう言われると怖いような
そんな事を考えている時だった
私の携帯がけたましくなりだした

しまった!
マナーモードにするのを忘れた!
参列者の冷たい視線を浴びながら部屋の出口を探す

謝りながら出口にたどり着き携帯を開く

知らない番号だ

知らない番号に不審に思いながら通話ボタンを押した

「もしもし」
「鈴木仁美さんですか?」
知らない声だ
「そうですけど・・」
「鈴木道子さんご存知ですね?」
「!義理母ですが」
「こちら××病院ですが先程道子さんが救急で運ばれてきました 意識がない状態で大変危険です
仁美さんはいまどちらにおられますか?」
危険? 救急で運ばれた?
「事故ですか?!」
「いえ自宅で急に倒れられたようで」
「あっあの!巧は?五歳の男の子が一緒なんですけど!」
「お孫さんですか?いまこちらにいらっしゃいます すぐこちらに来ていただきたいのですが」
「わかりました!すぐいきます」
私はすぐさまタクシーをつかまえ××病院に急いだ
タクシーの中で旦那に連絡しようにも旦那の携帯は圏外 旦那の会社に連絡し状況を伝えた
どうしてこんな事に・・・

病院につくと
巧が私の姿を見つけはしりよってくる
「ままぁ!」
泣きじゃくりながら私にしがみついて離れない
無理もない いきなり大好きなおばあちゃんが倒れた事はショックだろうから

「鈴木仁美さん?」
わたしが頷くと看護師がICUまで誘導してくれた

ICUのドアを開けたと同時ぐらいだろうか
義理母の心臓が停止したことを知らせる音が鳴り響いたのは

医者達が懸命に忙しく蘇生させようと頑張るも心臓が停止したことを知らせる音はなりやまなかった
義理母は息を引き取ったのだ
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