選択
私達は無言で隼人くんママ達を見送る

わかるよ

隼人くんママ達は正論だ

知ってしまったら
その子を必ず怨んでしまう
怨んだところで子供は帰ってこない・・

知らずにいる方が幸せな事もある・・

「皆さんはどうしますか?」

萩野の言葉で私達は選択を迫られる

知って我が子をなくした気持ちをその子にぶつけ怨むか・・
聞かずにこの場をさりただ我が子に起こった悲劇を嘆くか・・

正しい選択はどちらなんだろう・・・

















結局私達は名前を聞いてしまった

名前を聞かずに部屋を後にした人は隼人くんママ達以外いなかった

多数決ではないけれど多数の親達が私と同じ考えな事に少し安堵した

自分達だけではないんだという安心感

それは時に間違った選択をしたとしても正論になる





帰りの車の中で何度も何度も頭の中で一つの名前が浮かぶ


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