選択
「あなたは・・由美がいなくなって・・悲しくないの?寂しくないの?悔しくないの?!」

私も叫んだ

「仕方ないって・・なんなの?その子がいなかったら由美が死ななかったのは事実でしょ!?由美が感染源になったかもしれないって・・そうかもしれないけど違うじゃない!!由美は死んだじゃない!その子のせいで死んだじゃない!」

私の言葉に主人は思い切りハンドルを殴る

「その子を怨んじゃいないって頭ではわかってるよ・・だけど・・その子のせいって思うのは仕方ないでしょ・・怨んじゃうのは仕方ないでしょ・・なんでって思うのはダメな事・・?」

「俺だって・・!」

主人が泣きそうになりながら答える

「俺だって!怨みたいよ!むかつくよ!その子に悪いけどしんで欲しいよ!だけど・・それは・・思っちゃいけないだろ!」

「そうだけど・・」

「まだ5才の子だ・・由美と同じ歳の・・責めたいけど・・責められないだろ・・・」

「あなた・・」

私達は選択を間違ったのだ
こうなる事はわかっていたはずなのに・・・



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