先見の巫女
立ち上がりゆっくりと歩きだす。もちろん行く当てもない。
ただ花畑を歩き続ける。しばらく歩くと、川の近くにやってきた。
「喉…渇いた…な…」
川に手を突っ込み両手で水をすくい口にする。
「んっ……」
渇いた喉が一気に潤っていく……
ふと川をのぞきき込む。
「っ!!!!?」
言葉を失った。否、川に映った自分の姿に言葉を失ったのだ。
栗色だった瞳と髪は黒く染まっていた。
「こんな…の……
あたしじゃなっ……」
嫌あぁぁ……
嘘…何でっ………?