先見の巫女


「………限界だよ…」


あたしは密かに
決意していた。


もし…もし、これ以上は無理だと判断した時は…


……翡翠龍……


『我を呼ぶか…雛菊よ…』

……もう…
迷ってはいられないの
かもしれない…


『決めたのか…?』


……うん…
諦めたわけじゃないの。
ただ……
これは自分の意志。
護りたい…そう思うから…


『お前が望むなら…
我は…お前の刃となろう…』


…ありがとう…
翡翠龍………




両手を合わせ
天へ祈りを捧げる。






< 201 / 216 >

この作品をシェア

pagetop