先見の巫女


「…嘘っ…………」

「チッ…………」


目の前の光景に言葉を失う。女性が妖に喰われていたのだ。


なんて…酷い……


もうそれしか考えられなかった。恐怖で体も動かない。


「……下がってろ……」


朱雀はあたしを背に庇い刀を抜いた。


見たことの無い刀…
刀の刃には幾つもの文字が刻まれている。


あれは…何て書いてあるのだろう…


あたし達が生まれるずっとずっと昔の言葉なのかもしれない…





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