先見の巫女
「…ぃっ……」
嫌だ…嫌だ……
お願い…こんな未来…
「…お……菊……」
雀…ちゃ……
雀ちゃんっ……………
「おい!!!しっかりしろ雛菊!!」
―ガシッ
肩を捕まれてハッとする。目の前には心配そうな顔をする朱雀の顔があった。
「…朱…雀……」
朱雀の顔をみた瞬間、涙がブワッと溢れる。
「雛菊っ!?どうした!!?」
「…行かなきゃ…雀ちゃんが…雀ちゃんが…」
立ち上がって朱雀の手を引く。
「そんな体で何処に行くつもりだよ!!」
「雀ちゃんが…死んじゃう!!!」
そう叫ぶと朱雀は顔を真っ青にした。
「…雀…が……?」
生気を失ったように真っ青な顔であたしを見ている。