先見の巫女
ニノ巻
翡翠龍の巫女
全ては…1000年に一度、この地に起こるとされた災厄が始まりだった。
まだ、人と神が共に暮らしていた時代。
天と地が別つ前、神は今の地上で暮らしていた。
この神の地を管理していたのが、地方神(チホウノカミ)。
東の青龍、西の白虎、南の朱雀、北の玄武…
後に四神として崇められる神世だ。この四神の治めにより、神と人は平和を築いていた。
だが、東の地の神達の間に小さな内乱が起こった。
東を守る青龍は、翡翠龍ともう一神…黒闇龍の二神で青龍として東の地を治めていた。
その二神が、一人の少女を巡り争い合った。
その少女こそ、現の翡翠龍の巫女だ。