先見の巫女


「あれ…ここは…」


夕刻、一人で庭の池に泳ぐ鯉を眺めていたら、また白夜夢を見ていた。


最近起きているのに夢を見る事が多くなった。


そんな事を考えていると、目の前の池の水面に一枚の羽が水面に落ちた。


上を見上げてみても、鳥の姿も無かった。


風に乗ってここまで来たのかな…?
それにしても……


「立派な羽…」


大きくて美しいその羽に触れようと手を伸ばした時ー…



「触れてはいけない!!!」

「…えっ?」


羽に触れようとしたあたしを制したのは晴明様だった。




< 93 / 216 >

この作品をシェア

pagetop