先見の巫女
「あれ…ここは…」
夕刻、一人で庭の池に泳ぐ鯉を眺めていたら、また白夜夢を見ていた。
最近起きているのに夢を見る事が多くなった。
そんな事を考えていると、目の前の池の水面に一枚の羽が水面に落ちた。
上を見上げてみても、鳥の姿も無かった。
風に乗ってここまで来たのかな…?
それにしても……
「立派な羽…」
大きくて美しいその羽に触れようと手を伸ばした時ー…
「触れてはいけない!!!」
「…えっ?」
羽に触れようとしたあたしを制したのは晴明様だった。